大型2種 SAMASSAさん 愛知平針 2005年6月10日取得 練習9時間 試験1回
ふとしたきっかけから私がバスの免許を取ろうと決意したのは3月のおわり。
それまでバスどころかトラックだって運転したことがありませんでした。
身近にバスの免許を持っている人もおらず、こちらの「平針で大二(バス)免許を取ろう」だけが頼り
だった私も
おかげさまで2005年6月10日に大型二種の技能試験をなんと!一発合格することができました。
そんな私の大型二種免許取得記です。
バスの免許を取るためには大型一種か大型仮免が必要なので、まずは大型一種から挑戦することに。
2回の試験を経て5月12日に大型一種合格。
そこから目標である大型二種取得に向け学科の猛勉強!?をはじめました。
5月23日、学科試験を受けて95点で合格しました。
その時に出される技能試験指定日は10日後の6月2日だったのですが、バスの運転なんて1度もした
こともなく、
ある程度練習もしてからでないと高い受験料をドブに捨てるようなものだと思い6月10日に変更しま
した。
練習所は思ったより空いていて、試験前日までほぼ毎日、トータル9時間の練習ができました。
路上は各コース2回づつは乗りたいと目標を立ててましたが、左折が下手でなかなか路上まで行けず、
結局路上練習ができたのは最後の2時間だけでした。
毎日乗ってるのに場内脱出まで7時間もかかってしまうなんて、自分の学習能力の無さを痛感しました
。
路上に不安を抱えたまま6月10日を迎えました。
気休めとチェックを兼ね路上コースをひと通り走ってから試験場へ。
この日の場内試験はAコース、私は2番目、試験官は合格率40%といわれるK島さんでした。
(試験官のことは練習所で知り合った”陽気なオジサン”が試験前に教えてくれました。ちなみにこの
オジサンも大二受験者でした)
一緒に受験するのはHさんという方、今回の試験が5回目で練習所では12時間ほど乗ったとのこと。
とても話しやすい人で、試験がはじまるまで会話をして緊張をほぐすことができました。
試験とは関係ないバイクの話などで盛り上がったりしてました。
そんなHさんが「いままで俺と一緒に受けた人で合格した人いないんだよね」なんて、縁起でもない発言
!
ちょ、ちょっと!なんてこと言うの、なんて思いながらも場内試験は自信をもって完走、
そして2人揃って路上試験にコマをすすめることができました。
場内はしっかり走りこんでいたので練習通りにやれば路上にはたぶん行けるだろうとはじめから思って
いました。
路上試験がはじまりました。
A1コースのHさんは大きなミスもなく(本人曰く酷かったそうですが)完走しました。
ドキドキしながら待つこと約20分、私の番がきました。緊張のあまり手の平にはびっしょり汗をかい
てました。
私が走るA2コースは練習バスで走ることができないため、自分の車で走ったときの感覚とイメージトレ
ーニングだけが頼りでした。
幸い毎日のように路上コースを走り、コースの特徴は完全にのみ込んでいるつもりだったので、あとは
自分に運が有るか無いかだけでした。
シート位置とハンドルの角度をあわせ、シートベルトを締め、さあ!行くぞ!と走り出した瞬間、何か
変であることに気づきました。
シートの上下位置がずいぶんと低いのです。
どうやら試験場から出てくるときに運転した試験官のポジションのままだったみたいでした。
このことはあとでHさんとも話しましたが、彼も長身のため運転しずらかったそうです。
なんとも奇妙なポジションのまま試験が始まりましたが、もうこのまま行くしかありません。
驚くことに、この日のA2コースは交通量、駐車車両ともに少なく、とても走りやすかったのです。
救急車はもちろん、路線バス、タクシーにもほとんど遭遇することなく天白消防署前まできました。
消防署の交差点も先頭で停止したため、右折後のバス停で詰まることなく、
また大根左折後に前方に市バスを発見するも、その先の島田車庫に入ってくれたのでホッと一息。
本当に順調でした。まるで”館ひろしさんの映画「免許がない!」”みたいでした。
順調すぎて逆に怖くなり、ゴールが近づくにつれ緊張が増し、足も震えてきました。
そして最後のT字交差点を左折し、いよいよゴールだと思った瞬間に事件は起きました。
ゴール地点に停車する際、試験官の指示が聞き取りにくく、路線バスの停留所に扉を合わせて停めてし
まったのです。
「オイオイ!こんなとこに停めたら後ろから来るバスが困るだろう」
と試験官に叱られるという大失態を演じてしまいました。実際、バスは来ていませんでしたが。
ここで慌ててはいけないと、落ち着いてウィンカーを出し直して前進し、指示のあった前方の電柱に扉
を合わせ停車し試験終了。
最後の最後にヤッテシマッタ・・・だめかもしれない・・・すごく気が重くなりました。
それまでがとても順調だっただけに悔やまれるミスをしてしまいました。
あとにも先にも試験中に普通のバス停に停車したのは私くらいのもんでしょう。待ってるお客さんがい
なくてよかったです。(笑
Hさんは停車の指示があるごとにちゃんと「あの電柱ですね」と言うように確認をとっていましたが私に
はそれがなかったのです。
それを除いては試験中は自信をもってミスなく走ることができたのでは、と思ってました。
試験場に戻ってからの総評で私には予想を反して酷評の嵐が。割合でいうと私が8でHさんが2くらいだ
ったでしょうか。
左折時の突っ込みがあまいとか、鋭角での切り返しのこと、バックするとき同じところばかり見すぎて
る!等々、
練習の時と同じようにやってただけなのですが・・・
そして2人に共通して言えるのは2速で引っ張りすぎとのこと。あくまで2速は発進用として使うよう
にと言われました。
試験中、ペンをほとんど動かしていなかったのによくそれだけ覚えてますねって突っ込みたくなるくら
い長々と指摘をされ、
これは完全にダメだろうなと思いました。
じつは路上スタート直後の島田東〜下原交差点までの60km区間では、
緊張のあまり頭の中が真っ白でずっと50kmで走行しており、そのことも指摘のネタに。
「あの区間には速度標識が無いから60Kmで走っていいんだよ」と試験官。
速度超過は無いとして速度不足って減点どれくらいだろう?なんて、不安要素ばかりでした。
ただ最後のバス停で停車したことについては何も言われませんでした。
でも、そんなに悪かったとは自分ではどうしても思えなかったのも事実でした。
試験を終えバスを降りるとHさんが言いました。
「あの人(試験官)にあれくらい言われれば、まず大丈夫ってことだよ。それに見ててミスらしいミス
なんてなかったし。
でもよく3速で左折できるよね。すごく上手かったよ。きっと合格だよ。
俺なんかぜんぜんダメだった。速度超過やっちゃったし、交差点の真ん中で止まったこと言われたし」
とお褒め?というか慰めのお言葉。
「Hさんこそ丁寧な運転だったからきっと合格してると思いますよ」と私からも励ましの言葉を返しまし
た。
すごく複雑な心境で発表時間の3時20分を迎え、2人で発表盤に注目していると、
大型二種のところに ***3、***4 がそろって表示されました。
ウソ!?自分の目を疑いました。合格です!それも一発で!しかも2人揃って!!
静まり返っていたその場に私たち2人の「ヤッタ!」という声が響き渡り、ちょっと恥ずかしかったで
す。
Hさんと握手をしていると”陽気なオジサン”も現れ、
「よかったね。おめでとう!」と言ってくれたので、オジサンとも握手を交わしました。
この時ようやく試験官がペンを動かしていなかった訳がわかりました。
と同時に試験では普通の運転をすれば合格できる。その普通に運転することがいかに難しいかをを改め
て認識しました。
5月23日の学科試験からわずか19日で技能試験合格という、
私にとって短いようで長く、また長いようで短い大型二種の挑戦が終わりました。
その後、6月30日、7月1日と緑区の名鉄自動車学校で取得時講習を受け、翌週の7月5日に再び試
験場へ行き
”大二”の入った免許証を受け取りました。交付の瞬間はそれまでの苦労なんて忘れてしまう程あっけ
ないものでした。
あまりに順調すぎて、「なんだ簡単じゃないか」と思われがちですが、そんなことは全くありません。
すごく必死でした。
なにしろ昼間は会社での仕事、そして夕方から練習という毎日でしたから。
試験のことを想像するだけで胃が痛くなり、サクロンS(胃薬)をどれだけ飲んだことでしょう。
合格発表の瞬間まで胃痛&緊張、そしてプレッシャーとの戦いでもありました。
それでも練習所では良い指導員にあたることができ、また試験の時もHさんという良いパートナーといっ
しょに受験することができ、
そして家族からの暖かいサポートを受け、本当に私は恵まれていました。
今回のこのチャンスを逃したらおそらく合格は当分無かったと思います。
マラソンの有森裕子さんじゃありませんが、そのチャンスを見事ものにすることができた”自分で自分
を褒めてあげたいです。”
そして、こんな私でも運転免許の最高峰ともいわれる大型二種の試験に一発合格できた最大の要因はな
んといっても、
充実した内容で素晴らしく凄すぎるこちらのサイトがあったからだと思います。
「平針で大型二種を取ろう」無くして私の合格は語れません。
私にとって大型二種免許は趣味で取ったようなものでして、(もちろん、バスの運転手に憧れてという
のはいうまでもありませんが)
今後バスなどの大型車を運転することは転職でもしないかぎり無いと思いますが、
バス、トラックに限らずすべての車のハンドルを握る際には、これまで頑張ってきたこの気持ちをいつ
までも忘れずに安全運転に努め、
大型(二種)免許所持者に恥じない、良いドライバーの見本になるような運転を心がけていきたいと思
います。
本当にありがとうございました。
<SAMASSA>>