大型2種 さとぴょんさん 岐阜三田洞 2006年4月21日取得 練習8時間 試験1回
三田洞大二受験体験記
@学科試験について
岐阜県内での事項ですが…学科試験は最寄の試験場(県内には4箇所試験場があります)で先に受験しましょう。思い立ったら吉日です。学科試験合格の有効期限は6ヶ月もありますから、ちゃっちゃと合格しちゃいましょう。申請書の「合格」の文字を見るとやる気が沸いてきます。
三田洞ではほぼ毎日学科試験を行っていますが、すごく混みます。その他の試験場で受験する際は試験日をあらかじめ調べておきましょう。
視力に不安のある方は前もって眼鏡等の準備をしておきましょう。せっかく会社を休んで受験するのですから、1日で適正と学科を必ず合格するつもりで挑みましょう。
A技能教習について
岐阜県内で一番有名な一発野郎のメッカは「福富自動車教習所」だと思います。この教習所の特徴は三田洞と同一コース、同一地域、同一車両使用と言ったところでしょうか。HPでもこの点を強調しております。定休日は土曜日のみとの事です。詳細はHPを参照してください。
入校料金なしで、ほぼ思いついた日に乗れます。しかし、あらかじめ電話予約するのがいいでしょう。平針で受験される方の利用も十分価値があると思います。私は往復4時間かけて通っておりました。
私は福富で場内4回、路上3回の教習を受けました。路上に出る前に「路上前」と言って、平針で言うところの「見極め」の時間が場内1回分必ず必要になります。場内は1回30分、路上は60分です。
福富の指導員はいろんな方がいますが、教え方は短時間でツボを押さえるような指導です。こちらの希望に沿った指導をしてもらえるので、自分のペースで教習プランを立てるのもいいでしょう。
私は場内3コース、路上6コースを1回ずつ、場内課題のみを余分に1回教習を受けると言うプランを立てて教習を受けました。
使用する車両についてですが、福富では2種類の車両を使用します。場内では中古バス改造車(富士重工7Eいすゞシャシー)を使用します。ドアは自動ドア、ギヤはエアコンシフトです。サイドブレーキもワイヤーでガリガリっと引き上げるものです。
難点はいったん発進してからは2速にギヤが入らないため、微速右左折時には結構てこずりました。3速で微速右左折するにはちょいとパワーが足りない困ったちゃんです。路上に出ても非力が災いして福富トンネル周辺の上り坂では3速でかなり引っ張ることになります。
一方、路上教習2回目以降は試験車と同じいすゞエルガでの教習になります。手動ドアですが、フル装備の最新型ですので快適な教習です。ポンピングブレーキもペダルを戻すとカシャーンと音がするので大変わかりやすいです。ステッキシフト、ホイルパークに慣れておきましょう。なぜかしら場内では使用させてもらせません。
では、試験コースを順にご説明します。
1:場内1コース
場内で一番短いコースです。コース北端での左折⇒左折の間隔が短いので合図忘れに気をつけましょう。
課題は左方向変換です。左ミラーを見て適切な位置で停止しましょう。
鋭角も左側へ入ります。頂点の付近に大きなS字のポールの支柱がありますが、福富での練習を参考にして、支柱を左ミラーでかすめる程度の突っ込みが適切だと思います。
2:場内2コース
3コースと同等の距離です。直線走行区間が多いので、メリハリのある加速が要求されるかと思います。鋭角は右側への進入、ミラーさえ見ていれば問題ありません。試検前に運転席側のミラーをちょいと下へ向けるだけで右前輪の状況が手に取るようにわかります。
2コースの課題は縦列駐車です。福富でも教えてくれますが、少し深く突込み気味で縦列区域に右折進入すると右後輪に余裕ができます。手前から浅めにハンドルを切って進入すると右後輪が接輪しそうでテンパります。
駐車スペースは横幅に余裕がありません。手順どうりに後退し、左後輪が接輪寸前で右フルロックにして車両を平行にすると無事に車体が駐車スペースに納まります。左前輪の接輪にも注意しましょう。
縦列脱出後の右折⇒左折は第2通行帯にはみ出てもいいので後輪の脱輪に注意しましょう。
3:場内3コース
2コース程度の距離ですが、頻繁な右左折や信号交差点での直進があります。確認をしっかりやりましょう。他のコースでも言えますが、出発直後の右折前の右カーブでセンターラインをなるべく踏まないように気をつけましょう。3コースの課題は右鋭角と右方向変換です。右鋭角は上記の2コースを参照してください。右方向変換は、車庫後退前の停車時に目の前を横切る道路に車体が飛び出します。左右の交通を確認してから頭を出して停車するのが良いでしょう。
全体的に言えますが、中央の信号に向かう2車線道路は第2通行帯の幅が狭く、車幅ギリギリです。また、場内では右左折の間隔が短いので、早め早めに車体をいったん車線に平行にして確認動作の後、次の車線変更や右左折に移行すると良いでしょう。どうしてもスピードが遅くなりがちですが、てきぱきと走らないと試験官から指摘されます。
鋭角スペースは福富に比べて縁石が低く感じます。受験当日朝コースを歩いて現物を確認されると良いでしょう。すんなり通過できそうな自信が沸いてきます。
コース全体の北半分が登り傾斜になっています。見通しの悪い交差点が北側中央に設定されていますが、半クラでエンストしないようにしっかりふかしながら徐行して進入しましょう。
坂道発進は手順どおりにやれば問題なしです。福富でホイルパークの感覚をつかんでおきましょう。
次に路上コースのポイントをご説明します。
1:1コース及び2コース
1と2は表と裏、1は反時計回り、2は時計回りです。試験場から西へ向かいます。出発直後の県道へ右折する際の坂道発進と「三田洞東」の矢印信号のタイミングに注意しましょう。
西へ向かうと、岐阜銀行の交差点で渋滞します。駐車場への進入路を確保するような停車が必要です。右左折の合図は手前30メートル+αで出してもかまいませんが、渋滞が長引いている場合は適切な時期に出すようにしましょう。
狭隘区間は特にありません。駐車車両などのイレギュラー要素にも対応できるくらいの見通し距離と幅があります。いけると思ったら合図を出してちゃっちゃといっちゃいましょう。
コース西端の256バイパスは60キロです。がんがん飛ばしましょう。課題停車好発箇所です。岩崎陸橋の付近はブラインドカーブになっており、1コースの場合は南進してブラインドの先に「岩崎山手」の信号があります。右側に視認できる歩道の信号を確認しつつ進行しましょう。点滅していたら要注意です。
2コースの場合は北進してきて、この陸橋の温度計のポールで課題停車となることがあります。坂道発進になりますので気をつけてください。
南端の「岩崎1」は1コースにとって鋭角交差点になります。横断歩道に配意しつつ、左後輪を縁石に沿わせて左折するために、かなりの突込みが要求されます。左手の県道側に停車している右折車両の鼻をかすめるようなまわり方をしないと接輪します。
2:3−1コース及び3−2コース
これもまた表裏ですが、往復で試験場に帰ってきます。行きは試験場から長良高校まで、帰りは長良高校から試験場までです。
「岩崎1」までは2コースと同じ道順です。「岩崎1」は直進ですが、手前に左折レーンがある変形交差点なので、右合図⇒右車線変更⇒直線車線に進入という手順になります。その西の八代交差点を左折ですが、交差点手前はゆるいカーブになっており、路側帯を踏まない程度に左幅寄せで左折しましょう。岩崎1⇒八代の区間は並木の枝に注意です。
この先、「福光西2東」までは若干狭隘な区間です。この区間で課題停車がある場合があります。この交差点を左折すると「長良4」までは2車線のハイスピードな県道です。
この区間で左折後「この先○つ目の信号で右折してください」という指示がありますので、早めに第2通行帯に車線変更します。周囲の車両は制限オーバーで走っていますので、時機を逃さず早めの車線変更が必要です。「福光東2東」は渋滞が激しく、その手前の「福光東2」で交差点内停車しないように注意しましょう。
「長良4」で右折、この先長良高校南西の信号までは再び狭隘区間が続きますが、枝と側方からの交通や歩行者に注意して進みます。高校南西の交差点を左折して、高校の東にある公園付近で路上停車して試験は終了です。
ここから受験生が入れ替わり試験再開です。手順どおりに発進し、「長良堀田西」を左折し、再び県道に戻ります。3−2はこの県道上で課題停車が行われます。発進時には後続車両の動向に十分注意しましょう。
このコースも「この先○つ目の信号で右折してください」という指示があります。右折するのは「福光東2東」ですが、そのすぐ東にも信号があり、右折車両は2つの信号にまたがり渋滞します。早めに車線変更を完了しつつ、交差点内停車を避けましょう。
また、「福光東2東」の右折レーン進入時はキャッツアイを踏まない程度にゼブラを踏んで右に寄っていいそうです。
256号を北進し、「岩崎1」を右折して試験場に戻りますが、そのひとつ手前の信号(田中屋酒店交差点)から256号は2車線になります。ここで試験官が「左車線に寄ってください」と言ったら、右折前に課題停車が行われます。左車線変更⇒停車⇒発車⇒右車線変更⇒右折が約200mの短い区間で行われますので、周囲の交通に注意しつつ思い切って発車直後に車線変更してください。
「岩崎1」右折後以降は1コースと同じです。
3:4コース及び5コース
この組み合わせで裏表です。試験場から東へ向かいます。出発直後の県道へ右折する際の坂道発進をクリアし福富トンネルへの長い上り坂を登ります。車幅いっぱいなので両側のラインを踏まないように進行し、トンネル進入時にライト点灯します。
トンネルを抜け、福富教習所を横目に長い下り坂を下りますが、制限速度は50なのでしっかり確認しながら下りましょう。
小栗サービスの信号で右折ですが、ゼブラを踏まないように右折レーンに入ります。右折後しばらくすると、左大カーブに差し掛かります。周囲は田んぼばかりなので、先の先まで見通してカーブに進入します。カーブ周辺での大型車両とのすれ違いにはかなり気を使います。カーブを無事に通過して山口精機工業までは見通しの良い直線区間を進行します。
さて、どちらがどっち回りだったかを失念しましたが、山口精機工業交差点で、直進もしくは左折します。直進時は交差する道路のわだちで大変車両がバウンドしますので、速度を落として進行します。
この次の信号で左折し、仁科商店の信号で再び左折します。ここから「太郎丸」までは大型車同士のすれ違いがギリギリな区間です。ダンプがいっぱい来ますので注意深く進行してください。
「太郎丸」を左折し山口精機工業まで戻りますが、この区間は大変な狭隘道路が続きます。大型車同士のすれ違いができない箇所がありますので、ケースバイケースで対処してください。どぶ板を踏まないように、より過ぎないように路肩によって進行します。「福富出口」信号周辺及びジョモスタンド周辺がすれ違い不可ポイントです。
山口精機工業交差点を直進又は右折の後、小栗サービスの信号で左折して試験場に戻ります。帰りも行きと同じポイントに注意して進行します。
このコースも仁科商店南の緩やかなS字カーブで並木の枝に気をつけてください。
全体的な注意点は、並木の枝と試験場周辺の歩行者です。特に、試験場へ帰ってきたときに喫茶店前あたりを歩行者が左車線の半分くらい占拠して歩いています。ささっと右合図を出して中央に出て抜いてしまいましょう。
また、免許更新者が試験場入り口前を絶え間なく横断します。いつまで待っていても途切れることがないのでじわりじわりと近づいて歩行者の列を途切れさせましょう。歩行者対策については試験当日、試験官にそのように指摘されました。
B取得時講習について
法改正によって義務付けられた講習ですが、福富では技能試験前に講習を受講することができます。技能試験合格後の受講はできませんので注意してください。
旅客車講習6時間、応急救護6時間ですが、旅客車講習のうち、シミュレーターが3時間あり、1日2時間までと規定されていますので、どうしても2日以上かかります。
応急救護について私は免除になりましたので割愛します。ここでは旅客車講習6時間の内容をご説明します。講習の内訳はシミュレーター3時間、実車1時間、座学1時間、身障者接遇1時間です。
シミュレーターは車酔いしやすい人には少し辛いかもしれませんが、そのときは指導員にその旨を伝えればいいそうです。悪天候、夜間等現場で起こりうる事故事例をもとにした危険予測を行いますが、実車以上に注意しながら進行しないと必ず事故を起こします。現実の世界以上に危険な道路状況です。
福富のシミュレーターはすごくいいものです。いろいろな角度から事例の事後検証ができるので、見ていて感心しました。
実車講習はコメンタリー運転といって、目で見た状況を口に出しながら危険予測をして運転するというものでした。この時間は運転技能の再確認以上に試験対策にはうってつけだと思います。
実際に試験中も私はコメンタリー運転に徹し、安全な走行に努めました。実際、見たことを口に出すことでいつも以上に周囲に配意できていたと思います。
「制限50」「点滅信号注意」「横断歩道よし」など自分なりの言葉でいいと思いますので、教習時にもコメンタリー運転をすることをお勧めします。
身障者接遇については、ビデオを見た後に実技となります。車椅子の取り扱いとか、視覚障害者、聴覚障害者の接遇要領など、普段気にしていなかったことがいろいろとありましたが、一番大切なのはその人の身になって接遇することだと思いました。
講習自体はきっとマンツーマンでの講習になりますので、馴れ合いというわけではないですが、和気藹々といった感じで講習が受けられると思います。
C技能試験いついて
さて、本番の技能試験についてです。私は上記の教習及び講習を受けた後、三田洞に向かいました。受付は8時半からですが、現地には駐車場が少ないので、8時過ぎには到着しました。
収入証紙を購入の後、受付時に技能試験についての小冊子がもらえます。事細かに右左折や課題についての説明書きがしてありますが、裏を返せばそのとおりに運転しないと減点するぞということです。この小冊子は必ず目を通しておくべきでしょう。
小冊子の表紙に受験番号と試験の説明開始時刻が書き込まれています。説明開始時刻までにコースの下見を済ませるとよいでしょう。三田洞では中央の信号機が作動していなければコースに立ち入ってよいとの事です。
指定された時間にコース北側の待合室で試験の概要の説明を聞きますが、まあ、一通り聞いておけばOKってくらいです。受験時のマナーなど基本的な注意事項しか説明されません。
この後二種受験者は昼から路上試験説明がありますが、これについてはコース南側建物1階の受験者待合室で聞くことになります。三田洞は建物構成が複雑なので、朝試験場についたらとりあえずすべての建物を下見しておくといいでしょう。
実際に試験官と顔を合わせるのは昼からの路上試験説明のときです。ここで、乗車下車要領、エンジンのかけ方、駐車措置要領等わからないことをすべて確認しておくといいです。
以下は当日のタイムスケジュールです。
8:10 駐車場到着
8:30 受付開始
11:00 コース北側待合室で技能試験説明(初回受験者対象)
13:15 コース南側建物で路上試験説明
13:45 場内試験開始
14:15 路上試験開始
15:00 合格発表
15:30 免許交付
上記のような流れでしたが、項目の間の待ち時間が大変長いので、空き時間に福富に走り、場内教習を受けるのも可能かと思います。昼食は試験場周辺にいくつか喫茶店があるので、ゆっくり緊張をほぐして寛ぎながら食事するのもいいかと思います。
場内試験は昼からの路上試験説明の後に開始されます。普通車発着点のかなり後方に大二用発着点があるので、試験官が名前を呼ぶのを聞き漏らさないように、試験車の動きを常に気にしておくといいと思います。
私の場合はバスが発着点に入るのを眺めていたらそのまま車内から手招きされました。場内試験の時点ではエンジンはかかっています。ミラー調整などやらなければならないことをひとつずつこなして試験に挑みます。
先ほども書きましたが、場内は幅が狭く距離も短いですが、きちんとスピードを出さないと指摘されます。場内試験のみで試験中止にならないように頑張りましょう。福富より広く感じるので安心できるかと思います。
無事に発着点に戻ると試験官から「路上に出るからいったん降りて」と促されます。三田洞では場内と路上の発着点が違うので、いったん下車し、バスの動向に注意します。
バスがコースの南東、ちょうど車庫の前で停車し、試験官が再び手招きで乗車を促します。路上に出る際はエンジンが停止しており、ギヤが後退に入れられていました。
ミラー等の調整の後、メインスイッチを入れ、ギヤを抜き、エンジンをスタートさせて準備完了報告すると路上試験の開始です。建物の間をくぐるようにして路上と行き来しますので、車高と左右の肩に注意して進行します。
路上試験をこなして再びコースに入ります。建物の間をくぐり抜け、出発した地点と反対車線のポールにあわせて停車し、エンジンを止め、メインを切り、ギヤを入れて試験終了です。
この時点で試験官が「講習の修了証があるなら出しなさい」といったなら合格です。場内での指摘事項はスピードが足りないといわれたこと、路上では試験終了直前の歩行者対応2点についての合計3点です。試験終了後は一切指摘等は行われませんでした。
Dさいごに
ここまで順を追って長々と記述しましたが、お読み頂きまことにありがとうございました。私は仕事柄自分の運転技術を磨いた証にと思いついてこの免許の取得に挑戦しました。学科の勉強で普段忘れていた交通ルールを再度勉強することができましたし、キープレフトや車線内車線変更等なぜ実車でそうしなければならないのかもきちんと理解することができました。
どちらかというと、私の大二取得に関してはあまりドラマがありません。ただ言えるのは、技能試験に関してはいかに標準的な教科書どおりの運転技能が普段どおりに発揮できるかということではないでしょうか?
たまたま私は運よく教習で習ったとおりの運転ができたに過ぎません。しかし、この試験で得た免許に恥じない安全運転にさらに努めなければならないと認識しました。
私の稚拙な体験記がこれから三田洞で大二取得に挑戦する方への手引きになり、めでたく合格されることを心からお祈りいたします。