大特2種
クマ出没注意と申します
秋田県警察運転免許センター(通称・割山わりやま)での体験談(大型特殊二種)を報告させていただきます。
8月20日(1回目)。
朝から免許センターへ。家族には「遊びに行って来る」と告げました。
仕事を辞めリフレッシュ休暇中だったので強ち間違ってはいません。
大特二種免許を学科から受けたい旨を伝えますが、受付のオバちゃんは「自動車学校は卒業されましたか?」
受験者である私が「一発試験でしか取れないんです」と言って、漸く証紙を購入できました。
学科試験はマークシートにてこずり時間ギリギリで、見直す時間はほぼありませんでした。
その日、二種免許の学科を受験したのは私1人でした。
午後から技能試験を受験。
ずいぶんとまぁ、ボロ…いや、古めかしい…いやいや、年代物のホイールローダーだな。(CAT・910fでした)
「エアコンが効きませんので、窓を開けて走ります」
シートベルトを引き出すと、“ベルトがハマる先”が無い。
「えーと、どうすればいいんでしょう?」訊くと、「腰にかかってればいいです」…面食らってしまいました。
何回もコースを間違え、半分くらい走ってからギアが変速できる事に気付く…
あー、こりゃ加速不良だ。
柱に番号標識があり、そこにバケットを合わせて停めるように指示されたが、手前で停めてしまいバケットも水平にならなかった。
当然不合格でしたが、秋田県は途中で不合格が確定しても完走させてくれると分かったのは収穫でした。
8月24日(2回目)。
試験車両はTCM・L13。どうやらこちらがメインで、余程の事が無い限りCATは使わないようです。
ならし運転で発着点を楕円に周り、坂を上っていきなり方向変換。
大きな道路を横切り、見通しの悪い交差点を左折。右バック。
来た道を戻り、右折して踏み切りへ。
外周の障害物(車が無造作に置いてある)を避けて指示速度(20キロでした)。
信号で停まり6点確認、発着点に戻る。
「徐行場所は分かる?」
「あ、ハイ。坂の頂上付近と、見通しの悪い交差点と…」
「あとは?」
「…もしかして優先道路?」
「そう。2回通ったけど、徐行も一時停止もしなかったから、そこで減点超過」
他に、左折時の大回りと交差点進入時の安全確認を怠った事を指摘されました。
左右確認は「中途半端でないからすぐ分かる」と褒められました。
8月26日(3回目)。
左折時の大回りとバケットの接地で減点超過。
交差点に進入する際は右左右、信号待ちや方向変換でバックするときは6点確認をしたので安全確認は問題ないとの事。
8月27日(4回目)。
方向変換から見通しの悪い交差点に向かう(感覚としてはヘアピンカーブ)右折で、
センターラインを踏んでしまい、試験官が書き物を止めてしまいました。
腐らずに踏切・外周で指示速度とこなしましたが、
交差点で「ほら、こんな風に膨らむ」と大回りを指摘され、まだまだと思い知りました。
前回はバケットについて指摘されましたが、今回は駐車位置。
「白線の30センチ以内(まで)に入れてください」
試験官の内心は、「ヘタクソが、練習して来いよ!」でしょう。私もそう思う(爆
どうも私は左折では脱輪を恐れて大回りになり、
右折では車輌感覚を感覚を掴みきれずにセンターラインに接触する癖があるようで。
8月28日(5回目)。
大回りにならないようにする秘訣をネットで拾い、口に出して覚えて臨みました。
乗り込む前に前方・後方の安全確認。そして車体の下の安全確認(5月に受けた車輌系建設機械の技能講習での経験による)。
ドアをしっかり閉めて、ドアをロック(5回目にして始めてやったが、調べたらコレをしないと減点)。
バケットを上げる前に右合図を出してしまったが、ならし走行なのでセーフ(だと思う)。
坂を上って左折、最初は踏切。ロックを解除し、ドアを開け左右も確認。
“音は聞こえなかったが、ランプが光っていて補助ブレーキを踏まれた”との体験談を思い出したので、ランプも確認。
方向変換(左バック)に向かう。終わってから出る際に外免切替の乗用車(三菱・ランサー)が来たので、右折するまで待機。
ヘアピンカーブを出て外周へ。
アクセルをベタふみすると上下にガタガタと動くが、これに関して減点されている様子は無い。
発着点の白線にもきれいに寄せる事が出来た(指定位置よりもまだ後ろに停めてしまいましたが)。
左合図を戻し、サイドブレーキをかけギアをニュートラにしてエンジンを切る。
私が懸念していたのは左折の際に縁石にふれたところがあった。
どうだろうと思っていると、
「コースの紙、ある?」と試験官に訊かれ、ハイありますと差し出すと…
「障害物はどうやって避けてる?」
え?
右車線にはみ出したAとセンターラインを跨いでいるBの2つの図を描いた試験官。
「アナタはどうやってる?」
嘘をついても仕方が無いので「Aです」と答えると、
「そうだね、Aだと右側通行で0点。」
…え゛!?
「アナタはそれで0点になってる。」
え゛!?
「それが無ければ、今日の走りだば(なら)、合格だった」
えええええええええ!?
がっくりと肩を落とす事もなく、変な高揚感がありました。
試験官に指摘された点をしっかりとメモしておきました。
8月31日(6回目)。
3回目と同じコースでした。試験が始まる前に自前のメジャーで間隔を測りました。
障害物で避けすぎないために写真に収めました。
坂を上って左折、踏切。右折を4回してぐるっと周り、右折して方向変換左バック。
ヘアピンカーブ(右折してすぐ右折)を越えて見通しの悪い交差点を左折。
信号の無い交差点を左折、外周に出る三叉路(完全でないT字路)を右折して外周へ。
鬼門の障害物も、試験官に教わったとおりに避け、指示速度もクリア。
発着点に戻り、6点確認をしてサイドブレーキ。
ギアをニュートラにして、左合図を戻してエンジン停止。
ドキドキと待つ…間も無く、「いいでしょう」と短い感想を頂きました。
さらに分かった事ですが、秋田県では合格者の点数(学科も技能も)や、試験官の氏名は公表していないそうです。
感想。
6回もかかってしまいました。
4回目に不合格になったときは、ホイールローダーの音が心を削るように響きましたが、それだけに喜びは一入でした。
秋田県は冬期間(12月から2月)は試験がありません。
また11月、3月は雪が降りますのでそれによって、
試験が遅れたり最悪の場合、中止になることがあるそうです。
ですが、その期間を避ければ試験の難易度は易しいのではないかと思います。
私が合格できたくらいですから。
このレポートが秋田で大特試験を受ける皆さん(私が知る限り三人はいた)の役に立てば幸いと思っています。
PS
秋田県は
大型・大型二種
中型・中型二種
普通二種
の受験は予約制でした。
反対に仮免許・大特(同二種)・けん引(同二種)、普通自動二輪・大型自動二輪は、予約無しの飛び込みで受験可能です。
合格おめでとうございます。
障害物回避については、当掲示板でも何度か議論されていますね。
離隔と速度それに確認、ひっかかりどころ満載です。
理解出来ていればもっと早く合格できたでしょう。
管理人