読者の取得記録
外国免許切替体験記(トルコ国籍Aさん29歳男・AT) 練習2時間 試験2回 寄稿者ヒデさん
前出のIさんの友人Aさん。日本で外資系の企業に通訳として働いています。日本滞在暦約8年。以前にトルコの国際免許証でR33のMT車に約1年運転していたとのこと。ただ、トルコで国際免許を取得すると約7万円近くかかるらしく、一度車を手放して生活していましたが、今秋に日本の女性と結婚することが決定しているのと前出Iさんの練習の誘いで一緒に練習→試験を受ける事となりました。ちなみに2年前に栃木県の試験場で外免切替試験を1度受験した経験があるらしいのですがなにがなんだかわからない理由で途中試験中止になりそれ以来切替受験を受ける気は全く無くなってしまったそうです。
練習2時間(2人で交代交代だったので計4時間)
東京の西荻窪にある日通自動車学校へ3人で出向く。1時間3500円で貸コースを平日の夜間と土曜日夕方〜夜間、日曜日は第一・第三・第五は午前中から夕方まで行っており、昼間の練習の方が効果的なので日曜日に練習を行いました。(AT・MT両方あり)
最初の2時間は(1時間ずつ)外周・内周走行・右左折・障害物回避だけをやり、基本的な運転技術の向上と安全確認の徹底を目指しました。Aさんの場合、さすがに一般道路で運転していたこともあり。加速や減速は少し教えるととてもスムースになりました。問題は安全確認でした。要はやっても意味ないでしょ?みたいな感覚なので「やらないと減点だらけで失格になっちゃうよ〜」の会話が何回も・・・。その後右折の寄せは20センチ位、左折は50センチ位で決められるようになり、寄せる時期・合図等も問題なくなり最初の1時間は終了しました。
次の2時間は(1時間ずつ)クランクの右折進入右折退出とS字の左折進入右折退出(埼玉県の試験コースと同じ方法)、見通しの悪い交差点と後は総合運転ってことで発着点から試験方式で課題を回り、どれ位の点数か実際に採点して練習終了となりました。
クランク・S字共、Aさんは右左折の感覚が非常に上手なので特に問題なし。クランク内の低速での車両誘導も問題ないしS字の左折進入も問題ない状態。見通しの悪い交差点の通過方法は1度停止してしまって後方確認してから(ミラー・目視)ゆっくり何回も左右を見ながら通過の方法を教えただけで後は問題ありませんでした。模擬試験方式の走行での問題点は
@
外周・内周カーブでブレーキを踏みながらカーブを曲がっている時がある(カーブ内ブレーキ・速度早すぎ大)カーブ前で減速してカーブに入るときはアクセルの上に足を置いておく(アクセルは踏まなくてもいいが維持程度)絶対にブレーキの上に足を置かない。
A
右折の寄せの後、右折する前にラインから車体が離れてしまう時がある。(右離れ・ふらつき)寄せてから右折するまでの間、サイドミラーでラインを意識すること。
以上の事以外は走行に問題点はなく、Iさんより全体的に円滑に運転出来ている為、Aさんの方が受かるな〜(笑)と思いながら練習を終えました。練習の状態では
Aさん>Iさん=T君(府中1回で合格)
評価的にはこうなりました。やはり少し練習をしないと試験レベルまでは仕上がりません。
試験1回目(書類審査→知識審査→技能試験・一時停止無視で試験中止)
埼玉県は申請書に問題なく、知識審査をパスすれば申請日当日に1回目の技能試験を受験できます。(2回目以降は予約制)午前中の試験で前出Iさんが加速がやや曖昧でしたが見事合格(1回目無練習・2回目は私と知り合い免許センターの駐車場で練習してから試験→クランク接触で中止・練習2時間行い、今回3回目での合格)でいい流れ!
(試験前に注意したこと)
○
試験前に前の試験者の立会いの為に同乗する時は悪い点だけを見ること。運転は真似しない。教えたラインや合図を出す場所・安全確認をすべき場所だけを復習する。
○
右左折・見通しの悪い交差点・クランク・S字はゆっくり(ややスピード速い為)
○
ウインカーは少し気持ち早めで出す。
以上を注意して試験に臨みました。
発着点→外周→右折→クランク→信号→左折→左折→見通しの悪い交差点→S字→右折まではほぼ完璧。この先の一時停止で右にお帰りが大半の試験者なのですが当然左ウインカーが出ています。(普通の仮免試験でもほぼ減点は0の状態。安全確認は2階からしているかわかりませんが車の動き、ライン、ウインカーは完璧)そこで事件が〜Iさんに「Aさんはもう大丈夫だよ、Iさんの時より減点少ないからよっぽどなにかなければこのまま完走して合格だね〜」と言っていた矢先、一時停止で止まる雰囲気がありません!!!停止線を越えてしまい「あ〜!!!」と言っていたのですがなぜかそのまま進行?完全に交差点の中に車のボンネットが入ったときに試験官にブレーキを踏まれた模様です。ここで試験終了になってしまいました。非常に残念でした。(3人とも超がっかりです)
(試験官のアドバイス)
一時停止だけ。それまでは今日の午前・午後の受験者の中で一番上手だった。次回合格するようにもう一度信号等、復習してくれば大丈夫だと思います。との事。
残念な結果でしたが本人も栃木で一回受けたときは嫌になったが今回はそれまで完璧と言われたこと。一時停止は自分のせいで試験官が受からせてくれないとは感じなかったことで次の試験にかなり前向きになったのでその点は良かったと思います。
試験2回目(完走・合格)
前回と同じ注意点と一時停止・信号・優先道路の確認だけして試験開始となりました。
2階から試験を見ていましたが特に問題ない。加速もしてるし徐行も問題なし。寄せも見えている範囲では問題ないし左折・右折もきれい。なんの心配もなしで待合室に上がってくるのを待ってると「合格しました〜!」と。無事合格出来てよかったです。試験官のアドバイスも特になし。めでたく2回目にて免許ゲットとなりました。
以上が外免切替試験の体験記ですが3人の切替試験に付き添った感想を書きます。
(試験の採点で重要視してそうな部分)
○
右左折の寄り(右折30センチ・左折50センチ寄せていれば指摘事項に指摘されない)
○
右左折の曲がり方(右折は標示・左折は50センチで曲がれば問題ない)
○
安全確認(交差点・進路変更・左折の前の巻き込み確認)
○
加速(20K以下とかは問題外。きちんと出せる所で出す)
この4点が最重要ポイントのように思えました。通常の走行でどれだけ意識した走りをしているか?に試験官の関心があるように感じました。なぜかというと・・・
○
T君が東京で受験したときに最初の右折標示踏みは別として、S字から出たときに2車線ある右側に入ってしまったのにあまり指摘されなかったこと。(通行帯違反・法規)
○
Aさんが埼玉で一時停止無視で停止線を越えてしまっても試験官補助ブレーキがかなり怒れたこと。(試験官のアドバイスで超えていても止まれば減点で済ますつもりだったらしいです。中止事項が減点事項に降格してるわけです)
このように法規面である状況に対して失敗しても通常走行にあまり問題がないと試験官は甘くなる?傾向があるように思われます。実際に埼玉では法規走行と2つの課題(クランク・S)でお帰りになる受験者が大半です。見学してみているとウインカー・寄せ・交差点の通過方法・加速・あと多分ですが安全確認で落とされていると思われます。減点的には5点又は10点の減点項目ですからよっぽど出来ていないんだろうと予測することが出来ます。
外免試験だからやや甘いのかもしれませんが上記4点がきちんと出来ている、又は失敗しても意識がある運転をすると1ミス2ミス位は目をつぶってくれるのが外免試験だと思いました。法規は法規でしょうがやはり相手は日本になれていない方。試験官も人情があるものだと思われます。
埼玉の受験者の方もAさんやIさんが合格した時に他の合格者の方と話したみたいですが早くて6、7回。時間が掛かった方で15回の方も居たそうです。きちんと的確な練習をして、試験に臨めば時間掛からないで合格できます。
Aさんが栃木で受験したときの感想ですが「試験官は合格させない。合格させる気はない」というのは全くの誤りです。Aさんも合格した後に言っていましたが自分の運転ができていなかっただけです。これから受験される方はきちんと運転できれば合格できると思って練習・試験に励んで下さい。各都道府県で運転練習出来る環境は違いますが練習をしてから受験しないと何回受けても何故不合格になっているか理由もわからないと思います。
寄稿ありがとうございました。
この体験記、外国人の方にとって心強いですね。
管理人