けん引2種 Caracal(カラカル)さん 岐阜三田洞 2009年 6月取得 練習4時間 試験2回
2009年6月に岐阜県三田洞試験場にてけん引二種を取得し、全免達成しました。
これから挑戦する方の参考になれば、と思い、取得記を寄稿します。
けん引一種を公認教習所で2009年4月に取得し、その勢いを保ったまま二種に挑戦したかったのですが、
時期が悪くゴールデンウィークにひっかかってしまい、受験までにしばらく時間が空いてしまいました。
<練習初日>
2009年4月某日
福富自動車教習所に練習に行きました。
一種をつい先日取ったばかりと告げると、本コースとは外れた場所にある方向転換の場所へ行くように指示がありました。
1回目・・・ちょっと曲がったものの、できました。
2回目・・・途中でジタバタしましたが、できました。
晴れて本コースへ。
本コースの方向転換は進入路に少し傾斜が付いており、バックし始めるとクラッチを繋がなくてもスルスルとバックしてしまいます。
そのままだとどんどん加速してしまうので、ブレーキを使って減速します。
1回目・・・何とか入ります。
2回目・・・失敗。
3回目・・・何とか入ります。
後はコースを一通り回り、今日は終了です。
2コマ分(1時間)でした。
<練習二日目>
4月某日
初日から10日ほど間が空いてしまいました。
家で模型とラジコンを使ってイメトレを続けていましたが、少し不安です。
コース練習。
右左折時の寄せの甘さを指摘されました。
各コーナーごとに微妙に角度が違うので、左に寄せすぎると対向車線まではみ出さないと曲がれなくなる場所もあり、
一つ一つの切り出しポイントを覚えなければ、と思いました。
技能試験では二つのコースがあり、それを反復練習します。
相変わらず、コースを覚えるのが苦手です。
2コマ分、1時間。
<試験1回目>
5月某日。
ゴールデンウィークが挟まったせいで、2回目の練習から10日以上空いてしまいました。
三田洞のけん引技能試験は毎週月水のみと決まっており、5月の第二週は一度も試験が行われませんでした。
不安と緊張の中、早めに到着し、下見がてらコースを歩きます。
二つのコースのうち、どちらかというと1コースに苦手意識があり、どうかそっちにならないように・・・と祈りながら。
受付を済ませると、私は3番目で、コースは1コース・・・。
事前説明を受けた後、試験開始。
1番目、2番目の方が順当に合格されます。
3番目ともなると、他の試験車両と受験者が殆どいなくなり、気が楽になります。
まず慣らし走行。本コースの4分の1を周回します。
何だか、動きがしっくりしないな〜、などと緊張の中でも思ったのですが、試験終了後、大きなミスをしていた事を告げられます。
そして試験開始。
またも、出だしからギクシャク・・・。
一度角を左折した後、方向転換。
1回目・・・角度付けが足りず、左後輪が縁石に全く寄りません。やり直し。
2回目・・・今度は角度付けすぎで、縁石に乗り上げそうに。やり直し。
3回目・・・車体を真っ直ぐにしてからバックを始める、という原則すらもすっ飛んでしまいました。この時点で、頭は真っ白。気持ちがポッキリ折れました。これで入れば
まだ合格の可能性もあったのですが、最早ステアリング操作すらおぼつかず、「入りません・・・」と自己申告リタイヤ。
発着場に戻って講評です。
1、 シフト位置が違います。2速にいれたつもりのようですが、3速でしたよ。
2、 方向転換の時、進入路で前に出すぎ。調整をつけるのが返って難しくなると思います。
シフトのミスは、言われるまで気がつきませんでした。
福富の練習車両と試験車両では、シフトパターンが違っていました。
練習車両は一番左の下がバック(上はありません)その右隣上が1速、下が2速。
試験車両は一番左の「上」がバック、下が1速。その右隣上が2速、下が3速となります。
また試験車両はシフト中立時の位置がやや右寄りで、左の方のギアに入れる時は、グッと押さないといけなかったのです。
練習中に確かそんな事を聞いた覚えがあったのですが、試験時は過度の緊張から思い出せず・・・。
何ともマヌケな凡ミスにより不合格。意気消沈しましたが、試験官は「また頑張ってください」と励ましてくれました。
<練習三日目>
5月某日。
仕事や私用で中々都合が付かず、またも10日以上空いてしまいます。
かなり自分のモチベーションも下がっていた事もあり、全体的に集中力を欠いていました。
方向転換も決まらず、4回やってやっと入る始末。
教官は、過日名古屋で起きたトレーラー横転事故を引き合いに出し、
「試験官の中にも印象深く根付いているはず。より採点が厳しくなるかと思います。
減速しないといけない所(特に指定速度を出した後の最初の右カーブ)ではキチンと、ステアリングを切り出す前までに減速してください。」
と言われます。
2コマ分、1時間。
<練習四日目>
6月某日。
仕事の繁忙で、5月中の受験ができない事が確定し、操作を忘れないために反復練習します。
方向転換の精度が相変わらず低いので、不安を拭い切れません。
私の場合は、(右バックの際に)左への切り始めよりも右一杯の戻しのタイミングが合わない事が多かったです。
結果、「く」の字型になる事が多かったです。
早めに戻せば再度左へ切り増しもできるので、早めの操作を心がけて下さい、と言われます。
この日は練習場も活気に溢れ、大型二輪から普通車から大型二種まで何台も一緒に走っていたので、
周囲の交通状況への目配りがよく練習できました。
三田洞では二輪車は毎週火曜日のみと決まっていて、四輪と一緒にコースを走る事はないので、かなり新鮮でした。
1コマ、30分。
<試験2回目>
6月某日。
幸い、練習からあまり間を空けずに受験できました。
本日は(どちらかというと得意な)2コース。
早く着いての下見を念入りにします。
今回も3番目のはずが、何故か2番目に呼ばれます。
慌てて乗り込んで聞いてみると、キャンセルが出たとの事。
受付までしてキャンセルする人もいるのかな?
今回の試験官は、私の受験に興味があるらしく、試験前にいろいろと聞いてきます。
「教習所の先生なんですか?」とか「あと一つですね」とか「どうしてけん引二種を?」
など・・・。
「緊張している時でも実力を発揮できるように自己啓発と、より安全に運転できるように、いろんな車の挙動や特性を知りたいんです。
けん引も大特ももうちょっと乗ってみたいと思いました。」
という旨を伝えると、「ほほ〜」と返事。
ちょっと優等生過ぎるような気がしましたが、まぁ「ヲタですから」と答えるのも何でしたので・・・。
試験開始。
直前に会話をした事で、かなり緊張がほぐれた気がします。
自分に好意的?な感じを受ける試験官でもありましたし、得意なコース。
何とか今回で決めたい!
とりあえず、慎重に2速に入れて、シフトミスなく発進。
なんだ、試験車両はこんなに動かしやすかったんだ・・・。
前回、一発終了となった鬼門の方向転換・・・1回で真ん中ドンピシャに入ります。
細心の注意を払い、とにかくスピードを殺して、微調整をあてつつ慎重に・・・としたのが良かったようです。
試験場の方向転換は進入路に傾斜がついていないので、クラッチを繋ぎながらバックしますが、
縁石に車体後端が近づいた頃(その頃には角度付けができています)、突然ぐ〜っと切れ込んでくるような印象があります。
その辺りだけ微妙に傾斜がついているのか、と思うくらい・・・。
続くS字もクリア。
三田洞では、方向転換は右バックのみ、S字は右折進入のみです。
一種の時の公認教習所ではS字進入が左折だったので、左への寄せ、左折開始のタイミングなどが本当にシビアだった覚えがあります。
踏切もクリア。
2コースの踏切は1コースに比べて左折してから少し距離に余裕があるので、車体の立て直しもしやすいです。
1コースだと左折の角度も気持ちキツく、踏切までに車体をまっすぐにして停車する事ができない位の距離しかありません。
障害物では、対向車線から大特車が来るのが見えましたので、障害物手前で停車。
やり過ごし、発進。
少し上り坂になっていて、ほんの少し後退しました。
が、減点対象になる0.3m以上程ではない・・・と思います。
指定速度40キロも、アクセルを底まで踏んで早めに40キロに届くようにします。
メーター読み42キロ位?で減速に入ります。
念入りにポンピング。右カーブまでに余裕をもって減速とシフトダウンができました。
最後の停車も済み、初の完走です。
発着点に戻るよう言われて戻り、講評です。
1、 合格です。
2、 方向指示器が途中で切れた時は、また出してください。S字進入の時に一度切れましたよ。
3、 障害物通過時にほんの少しですが逆行しましたね。あそこはサイドブレーキを使えば良かったのに。
合格よりも、初回があまりに情けなかったために、その時は中断されずに完走できた喜びの方が大きかった気がします。
待合室で交付手続きを受けるまでの間に、ひしひしと喜びが沸いてきました。
私の運転免許取得の日々は、これで終りました。
以下、感じた点を・・・。
けん引車独特の動きをしっかりと理解・把握し、それにステアリング操作を伴わせる事ができるかどうかが大事だと思います。
トラクタの後輪がトレーラの前輪の役割を持ち、トレーラの後輪が車体の殆ど後端にある事
(他の大型車両と異なり、リアオーバーハングがない事)。
方向転換では、全部で6つのタイヤをどこに持って行きたいのかを俯瞰してイメージしないと中々うまくできませんでした。
三田洞の場合は、1コースでも2コースでも、大きな課題の中では方向転換が最初にあります。
私の初回受験のように、ココで躓いてしまうと即終了もあって、精神的にも一番のヤマ場な感じがしました。
何とか切り返し1回までで済ませ、(暫定でも)減点なしで通り抜けられれば、後の走行を気持ちの余裕を持って臨めると思いました。
また1コースでも2コースでも、方向転換後、出発時に左折、その後すぐ左折して外周、
またすぐに左折して中央の直線に入るという3連続の左折があります。
しかも2回目、3回目は下りの傾斜が付いているので、ついついスピードが出てしまいます。
特に最後の左折は角度も小さいので、トレーラの左後輪がラインを踏まないように注意するといいかと思います。
けん引を取得すると決めたら早めに、こちらのサイトで取り扱っている模型、市販のラジコン等を使って、
独特の動きを視覚と手の操作から身につけるといいと思います。
私は実際に模型を譲っていただき、頻繁に動かし、頭に叩き込んでいました。
その後、ラジコンを使って家の廊下で直線バックから練習しました。
トミカのようなミニカーでもけん引車はありますが、前輪を動かす事ができないので実際の動きと結びつけるのには、
ちょっと向かない気がしました。
寄稿ありがとうございます。
かなり的を射た内容ですね。
私も全免取得後、友人に付き添って福富に行った時に1度だけけん引の教習をうけました。
自信を持って、方向転換に挑んだわけですが、予想以上に難しかったです。
模型を活用していただいてありがとうございました。
しっかりと動きを身に付ければ、忘れることはないと思います。
けん引バックが楽しくて仕方なくなっているのではないでしょうか。