コメンタリー運転はイギリスの警察官が考案したものらしいです。
コメンタリー運転とは何かと言うと、要するに危険の察知と確認を口に出しながら運転することです。
普段の運転でも口に出しながら運転すると、最初は結構難しいですが、なれてくれば確認のリズムが取れるようになり、確認や合図の出し戻しの忘れ、単純なミスなどが減ると思います。
また口に出さなければと、思うほどいち早く道路の状況をつかむ事が、出来るようになります。
実際にやってみると、確認動作に忙しくなって、他ごとを考えたり、わき見をすることが出来なくなります。
したがってより安全な運転に集中することになります。
上達のためのポイント
◎遠くを広く見る
◎見えないところへも注意を向ける
◎コメンタリーの対象は道路利用者
◎呼び方は自分にあった言い方で行う
◎意思決定は臨機応変に行う
先日受けた二種の講習で教わったコメンタリー運転の仕方を参考にした自分のやり方を紹介します。
内容 | 動作 | コメンタリー |
発車前確認 | ルームミラー確認 | 「ルームミラー確認よし」 |
シートベルト装着 | 「シートベルトよし」 | |
閉扉 | 「とびらがしまります、車内よし」 | |
発車 | 後方6点確認 | 6点見てから「後方確認よし」 |
右合図 | 「右合図よし」 | |
ハザード解除 | 「ハザード解除よし」 | |
右後方確認 | 「後方確認よし」 | |
サイドブレーキ解除 | 「サイドブレーキ解除よし」 | |
発車 | 「発車します」 | |
合図解除 | 「合図解除よし」 | |
車線変更 | 車線変更確認 | 「車線変更」 |
合図 | 「合図よし」 | |
後方確認 | 「後方確認よし」 | |
車線変更 | ||
合図解除 | 「合図解除よし」 | |
走行 | 速度維持 | 「40キロ定速走行維持」 |
横断歩道 | 横断歩道前 | 「横断歩道注意」 |
横断歩道確認 | 「歩行者なし」または「歩行者あり停止します」 | |
交差点 | 交差点確認 | 「右よし」 「左よし」 「合流車注意」 |
信号 | 信号手前 | 「信号注意」 |
信号赤 | 「信号停止」 | |
信号青 | 「信号よし」 | |
黄色で通過 | 「信号通過します注意」 | |
右折 | 右折合図 | 「右折合図よし」 |
右寄せ | 「車輌位置確認よし」 | |
前方確認 | 「対向車よし」または「対向車あり」 | |
歩行者確認 | 「歩行者なし」または「歩行者注意」 | |
後方確認 | 「後方よし」 | |
オーバーハング | 「側方よし」 | |
左折 | 左折合図 | 「左折合図よし」 |
左寄せ | 「車輌位置確認よし」 | |
歩行者確認 | 「歩行者なし」または「歩行者注意」 | |
後方確認 | 「後方よし」 | |
オーバーハング | 「側方よし」 | |
巻き込み確認 | 「巻き込み確認、よし」 | |
駐車車輌 | 発見 | 「駐車車輌あり」 |
対向車確認 | 「対向車あり」 「対向車なし」 | |
後方確認 | 「後方よし」 | |
進路変更 | 「進路変更」 「合図よし」 「合図解除よし」 | |
徐行 | 「徐行します」 | |
停止 | 「停止します」 | |
後方確認 | 後続車 | 「後続車1台あり」 「後続車なし」 |
停止 | 「停止合図よし」 | |
後方確認 | 「後方よし」 | |
ハザードランプ点滅 | 「ハザードランプよし」 | |
サイドブレーキロック | 「サイドブレーキよし」 |
交差点では口が追いつかなくなるのはあたりまえです、一応全部意識しておいて「よし、よし、よし、、、、」の確認でも良いでしょう。
その他危険を察知した場合は何でも口に出しておくことも良いでしょう。
慣れてくるとリズムよくコメントと確認動作が出来るようになります。
実際、試験官に対して受けが良いと思います。実際に確認の動作を言葉に出す訳ですから、確認したかしないか試験官によく分かるはずです。
また事前に危険を察知してそのことを言葉に出していれば、自分への警告と、試験官に対して、安心感を与えることが出来ます。
たとえば信号で停車して、青になって出る時、青になってから後方確認したのでは、発進手惑いを取られかねません。
そこでわたしは、横の信号が黄色になってから確認をし始めます。ただ確認を早くやりすぎて発車前に本当にしたかと言われかねないので、言葉に出すわけです。
横の信号が黄色に変わり赤になり、自分の前の信号が青になるまで約5秒あります。そこで「後方確認、左後方よし、右後方よし」と言いながら後方6点確認を始めます。まだ時間があれば「室内よし」そして「前方よし」、信号が青になったら「信号よし」発車したらすぐに交差点の右左確認、「右よし、左よし」
たとえば青信号から黄色への変わり目、行くか止まるか、非常に判断が難しい場合、いわゆるジレンマゾーン、にもコメンタリードライブが威力を発揮します。
たとえば黄色で止まれないと判断した場合、試験官はもしかしたら止まれると判断するかも知れません。そこで前もって、「信号注意して通過」と発します。きわどい時は進入前に赤になるかもしれません。そこでちゃんと減速して「右よし、左よし」と確認することを怠らなければ、よっぽどのことがない限り減点されないでしょう。
駐車車輌をよける時、遠くに駐車車輌を発見し次第「前方駐車車輌あり」「対向車なし」「後方よし」合図「中央に出ます」横を通過する時は、「側方確認、よし」合図「車線に戻ります」「後方よし」といちいち言葉にするわけです。
二輪車が後ろにいるとき、いつ左側から抜けて行くか分かりません。そこで「後方2輪車あり」と言って、いつも後方の状況を把握している事をアピールします。
車線変更したときや、右左折で端に寄るとき左ミラーで車輌の位置を確認します。そのとき「車輌位置確認、よし」と言って位置を確認していることをアピールします。
狭い交差点の左折は最大の難関です。進入する前に後続車の把握「後続車2台」、歩行者の状況「歩行者あり」リアオーバーハングに対して「側方よし」、巻き込みに対して「左巻き込み確認、よし」とリズミカルに言葉に出しながら曲がって行きます。
実際に技術面をかなりコメントでカバー出来るはずです。どうしてこういう行動をするのか、前もって試験官に伝えると言うことが出来ます。
確かに的確なコメントを発することはかなりの訓練が必要です。しかしこれは普段の運転で練習で出来ます。
逆を言うと、コメントをしようとすることにより、かなり前方が把握できるようになります。いつ信号が変わるかもなんとなく分かるようになります。合図の確認をコメントすることにより、ウインカーの出し戻しの忘れが無くなります。後方を常に把握することが出来ます。
また声を発することによって、緊張が和らぎます。
私はコメンタリー運転が良かったので一回で試験に合格できたと今でも思っています。
実際一瞬一度だけ10キロ速度超過をしてしまいました。そのときすぐに気づき40キロに落とし、「40キロ速度維持」と言って、ちゃんとメーターを見ていることをアピールしました。試験官に後の講評で言われましたが、おそらくその対処が良かったので、減点を免れたのではないかと思っています。